ラムザ達は街はずれにある図書館に着いた。
「誰もいないな。モンスターの巣窟になっていると聞いたが。」
ラムザは警戒しながらも中へ進んでいった。
「それにしても、物凄い数の本だな。この中にイヴァリースに帰れるヒントがあるのかね…」
ムスタディオは、あきらめ気味に近くにあった本を開いた。
すると本から、見たことがないモンスターが飛び出してきた。
「うぁあああ!本からモンスターが!」
「きゃあああ!こっちもよ!」
いないと思っていたモンスターは、本の中にいたのだ。
「兄さん、ここは任せて。私だって戦えるんだから!」
そう言うとアルマは呪文を唱え始めた。
「地に閉ざされし、内臓にたぎる火よ 人の罪を問え! ファイジャ!」
「アルマ、その呪文はダメだ!」
ラムザは叫んだが遅かった。
モンスターはみるみるうちに焼き払われたが、同時に周りの本にも火がついた。
「ああ、兄さん、どうしよう…」
「まったく、状況を見て呪文を選ばなきゃダメじゃないか。」
ラムザに怒られ、アルマはシュン、とする。
「さてどうしたものか。」
ラムザは困りながらも、近くの一冊の本を手に取った。
「時魔法か…」
「ラムザ!何のんきに本を読んでいる、火を止めてくれぇ」
マラークはブリザドを唱えながら訴える。
「だめだ、火が強すぎる。一旦脱出しよう。」
「待ってくれ、この魔法が使えるかもしれない。」
ラムザは危機的状況化でも、冷静に頭を働かせていた。
「時を最初に戻す魔法だ、リターン!」
ラムザは魔法を唱えると、辺りは真っ暗になった。