出発の朝。
ラムザはアグリアスの完部屋の前に立っていた。
「アグリアス、少し良いか?」
「ラムザか?すまない、今起きたばかりで。少し待ってもらえないか?」
「僕と一緒についてきて欲しいんだ。僕にはあなたが必要なんだ。」
少しするとアグリアスがドアを開けた。顔が真っ赤だ。
「もちろんだ。すぐ支度するから待っていてくれ。」
アグリアスはドアを閉めようとしたが、ラムザはそれを止め部屋へと入っていった。
数日後…
ラムザ達はイヴァリースの国境付近にいた。
「これでイヴァリースともお別れだな。」
「アグリアス、僕はさみしい気持ちもあるが、それ以上にワクワクしているんだ。」
「イヴァリースの外に、どんな人々がいて、どんな街があるのか。知りたいんだ。」
国境の関門所まで来ると、大勢の兵士たちがラムザたち通る道を作っていた。
「ラムザ・ベオルブの進む道に、神のご加護を!」
一人の兵士がそう言うと、兵士たちが全員敬礼した。
その真ん中を通るラムザたち。
兵士たちの中にディリータがいた気がしたが、
ラムザはそれに気づかぬフリをして、イヴァリースの地から旅立った。