「亡者達の侵入はワシが食い止める!」
オルランドゥはそう言って、亡者の群れへ向かっていった
「だめだ、オルランドゥ!デジョンの魔法は発動し始めている!」
「ラムザ達はイヴァリースの世界に戻るんだ!ワシはこの先長くない!ここに残ってこいつらを食い止める!」
「ラムザ、オルランドゥに加勢するぜ!」マラークとムスタディオは魔法陣の外に出ようとした。
「だめだ!今、魔法陣から出ると体が消滅してしまうかもしれないぞ!」
「くっ、どうしたらいいんだ!?」
ラムザ達は、オルランドゥの戦う様を見ているほかなかった。
「お困りのようだな、いくらなら出せる?」
聞き覚えのある声だ
「ガフガリオン!?」
「老いぼれは二人もいらねんだよ!」
ガフガリオンはオルランドゥの首根っこをつかむと、ラムザ達の方へと放り投げた
「ものすげぇバカ力…」
ムスタディオは目を丸くした。
「よし、ガフガリオンが亡者を食い止めている間に、デジョンを唱えるんだ!」
マラークがラムザの肩を叩く。
「だめだ、ガフガリオンを置いてはいけない!」
「ガフガリオン!こっちに来るんだ!」
「バカヤロウ、俺はもう死んでるんだ!くだらねぇ事言ってないで、とっとと行っちまえ!」
「ガフガリオン、一緒に帰ろう!報酬が欲しくないのか!」
「へへっ、報酬ならお前が死んでこっちの世界に来たら、もらってやるよ。たんまり利子を乗せた金額をよ!」
ラムザはガフガリオンを憎み切れなかった。
屈折はしていたが、スジは通っていた。
ガフガリオンを討つ時も、どこか悲しい気持ちがぬぐえなかった。
今、あの時と同じ気持ちになっているのが、ラムザにもわかった。
「さよなら、ガフガリオン」
そう言うと、目の前が真っ暗になった。